「ギーッというものすごい音がした」。
大阪府吹田市のエキスポランドで5日発生したジェットコースターの死亡事故。
好天の「こどもの日」の昼下がり。
遊園地の客らは一瞬して恐怖に凍りついた。
病院には重軽傷者のほか、事故を目撃して気分が悪くなった12人も運ばれ、
居合わせた人々にも大きなショックを与えた。
「コースターは左右に揺れながら走ってきた」。
大阪市平野区の半田信子さん(70)は間近で事故を目撃。
「落ちるんちゃうかと思ったら、ギーッと音が続いて叫び声がした。
最後に何とも言えない音がして止まった。
足が震えた」と興奮した様子で話した。
大阪市内の主婦(44)は、
事故が起きたジェットコースター「風神雷神II」のコース下の芝生で、昼食を取っていた。
突然ガタガタと音がしたと思うと、白いペンキの破片や金具が降ってきた。
悲鳴が聞こえ、周りにいた何組かの家族連れもパニック状態に。
辺りを見回すと、コースターから落ちたとみられる女性が横たわっていた。
チェックのシャツに、ジーパン姿だったという。
主婦は「怖くてパニックになった」と、呆然(ぼうぜん)とした様子で語った。
レストランで食事をして直後に事故を目撃した短大2年の女性2人は「鉄の塊がぶつかったような音がして外に出てみたら2両目が乗り上げていた。
動かない人がいた」と生々しく証言した。
滋賀県から来た中学2年の女子生徒(13)は事故の1時間ほど前に、風神雷神IIに乗っていた。
事故の現場に行くと、自分の乗った2両目が大きく傾いているのが見えた。
女子生徒は「自分の時は違和感は感じなかったが、怖くなった」とショックを受けていた。
事故の20分前にコースターに乗った女性は「投げ出されるような感覚が普段より強かった」と振り返った。
原因は車輪の車軸折れと判明。
年1回しか点検されていなかったことも分かった。
京都府の女子専門学校生(20)は「こどもの日に事故が起きるなんて、思いもしなかった。
よく点検され、安全だと思っていたのに…」と、ありえない事故に言葉を失った。
エキスポランドは事故後、園内から入園者を退場させた。
福井県から来た男子学生(20)は「整備がきちんとされているか、不安になった」と話した。
事故現場には青いビニールシートが張り巡らされ、大阪府警の捜査員が現場検証を続けた。
■「キーという音、悲鳴、人だかり」青ざめる搬送者
「風神雷神II」の事故で、重軽傷者や気分が悪くなった34人は近隣の病院に搬送されて、
それぞれ治療を受けた。
吹田市の済生会千里(せんり)病院には10代を中心に40代まで男女19人が搬送された。
同病院によると、重傷の1人がICU(集中治療室)で治療を受けるため入院。
他の18人は治療を受けた後、
府警の事情聴取に応じるため警察車両に乗り込み、
吹田署などに向かった。
車の中ではタオルで顔を覆ったりしゃがんだりした人もおり、疲れた様子だった。
また、吹田市民病院には事故を目撃して気分が悪くなった15歳から31歳までの男女12人が運ばれた。
うち女性9人は短大時代の同級生グループで、
特に症状が重い2人は、
言葉が出なかったり、
事故の様子を思いだして泣きわめいたり過呼吸になったため、
精神安定剤を投与したという。
吹田市民病院で手当てを受けた大阪市内の高校1年の女子(15)は「ジェットコースターに乗るため下の方に並んでいたが、
キーというブレーキのような大きな音がした。
それから悲鳴が聞こえた。
行ってみると人だかりができていた」と青ざめた様子で話した。
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